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ナソップ運動設立に至るまで


〔正式名称〕 Movimiento Nacional de Ninos, Ninas y Adolescentes Trabajadores
        Organizados del Peru (ペルー働く子ども・若者全国運動)

〔創立年〕  1996年


ナソップ(MNNATSOP) 1970年代末、ペルーは深刻な経済危機に直面しました。その結果、多くの工場は閉鎖に追いやられ、沢山の労働者が職を失いました。そんな中、苦境にある家族の収入源を補うために、今までにも増して多くの子どもたちが、インフォーマル労働者として様々な仕事に従事するようになりました。


労働者としての権利獲得や、あらゆる人々が住みよい社会の建設を目指して活動を続けていたJOC(ホック : キリスト教労働青年の会)のメンバーたちは、折からの経済危機によって厳しい状況に立たされていました。彼らは、この苦境を乗り切り新たなパラダイムに根ざした社会を建設するために、同じく苦しい立場に立たされている子どもたちと活動を共にすべきだということを実感し、1976年MANTHOC(マントック : キリスト教、働く子どもたち、および労働者の子弟たちによる運動)を設立しました。MANTHOCは、子どもたち自身がイニシアティブをとる運動体としては、ペルーで初めて結成された団体でした。


MANTHOCは、創設以来ゆっくりとした歩みながら、確実にペルー各地へとその広がりをみせていきました。結成後20年が経過した1996年、MANTHOCはペルー各地に存在するその他の働く子供達のグループと共に、「第六回働く子どもの全国集会」を開催しました。この集会の場において、キリスト教の枠に捉われない、ペルー国内の働く子供たち自らの手によって組織される運動体の必要性が議論されました。そして、同集会の参加者である子供たちの合意のもと、「ペルー・働く子ども・若者全国運動 MNNATSOP(ナソップ運動)」が結成されました。


イベントにてナソップ運動について説明するアベル代表(2006‐2008) MNNATSOPとは、ペルー働く子ども・若者全国運動(Movimiento Nacional de Ninos, Ninas y Adolescentes Trabajadores Oragnizados del Peru)の頭文字をとった略語です(以後、ナソップ運動と表記)。ナソップ運動は全ての子ども、中でもNATsの人間としての尊厳が保たれ、その権利が守られる社会の構築を主たる目的として、その前身となるMANTHOC時代を含め過去30年間に渡って様々な活動を展開してきました。ナソップ運動は、働く子どもたち自身によって組織された運動体であり、ペルーに住む全ての子どもたちが主体的な存在として参加できる社会を目指して日々活動をしています。
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