昨年2014年12月1日われらクシプンクの代表である義井豊さんの写真集出版を記念する会が Instituto Raul Porras Barrenechea de Miraflores にて行われました。
スペイン語で題された "Reflejo en el Paisaje"、邦題では「乱反射する風景」143ページの大判写真集です。
義井さんの長年の友人である形質人類学者のソニア・ギエン女史(ペルーミイラ研究所所長)、ルイス・ミジョネス博士(サンマルコス大学名誉教授)が出版を紹介する挨拶をして、日系陶芸家のカルロス・ルンシエ・タナカ氏が記念のメッセージを送ってくれました。
※写真集出版会の様子は別途CARETAS(雑誌)、PRENSA NIKKEI(新聞)に記事が掲載されましたので、そちらをご覧ください。
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乱反射する風景 |
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ペルーには本物と偽物が共存する。
盗掘と発掘が共存する。
アンブランテと正規の店が隣り合わせる。
貧困が富裕の足元を覆っている。
過去と近代が背中あわせにある。
生と死が混ざり合っている。
(写真集別子本文より抜粋)
日本語別冊に寄せられる、義井さんとワッケーロ(考古遺物の盗掘者)のパコ氏との交流の逸話が、とても興味深いのです。
義井さんは考古遺物の撮影のスペシャリストです。
義井さんが撮影すると、土器や織物が何かを語りかけるような写真になります。土器の皴や絵筆のちょっとしたズレ、織物の細かい目までが写真に切り取られます。素晴らしい技術と感性は、世界中の博物館などからも高い評価を受けており、写真貸出の依頼があとを絶ちません。そして日本でのペルー文化に関する様々な展覧会を手掛け成功させてきた、ペルーと日本をつなぐ橋の役割を担っています。
しかし、今回の写真集のテーマは考古遺物ではありません。ペルーの様々な表情を切り取っています。それはアンデスのダイナミックな自然であったり、この土地に暮らす人々の生活、子ども達のいる情景です。義井さんは写真家として、展覧会など文化的な仕事の傍ら、常に厳しい環境で暮らす人々にも目を向けてきました。特に子供たちに向けるまなざしはとても優しく暖かいのです。cussi punku設立にも義井さんが長年自分のフィールドワークとして関わってきた視点が基となっています。
このたびの写真集は、そんな義井さんの中で共存する様々なペルーが色濃く映し出された素晴らしい出版物です。
* ホームページの更新が遅くなりましたことを深くお詫びいたします。(編集より)
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